それはある日の夕飯後のことでした
いつもの様に食事の後にテレビを観ながら
まったりとしていた
あれ?なんか静かだなと思って辺りを見るとさくらがいない
まあいつも玄関のところでひとりで涼んでいたりするからな
「さくら」と呼んでみた
まだ呼んでも返事はできないのだが反応はするので
首輪の鈴が鳴るのである
しかし何の音もしない!?
目につく場所にいなくても何か雰囲気はあるものだが
なんの気配もしない
妻と二人で慌てた!
「さくら〜」
「・・・・・」
「さくち〜んっ!」
「・・・・・」
いくら呼んでも気配すら無い!
慌てて探すがどこにも居ないっ
以前、押入れの中に入っていたことを思い出し
見に行くがやはりいない
もしかしてベランダから落ちてしまったか?
でも網戸はちゃんと閉まっている・・・
う〜んどこだ?
この頃は本気で心配してオロオロしてしまう
ふと思い立った
料理をしている時に流し台の下の扉の中から
鍋を出そうとしていたら中に入ってしまったことがあった
そう言えば夕飯を食べているときも居なかった!
流し台に行って扉を開け「さくら」と呼ぶ
すると中から何事も無かったようにさくらがヒョイと出てきた
私たちはさくらがいた安堵感からか
こんなところに閉じ込められても
全く動じもしないさくらのせいなのか
顔を見合わせて笑ってしまった
もう少しは鳴けよな〜 さくらっ!
さくら行方不明からおよそ捜索時間10分
たいして広くもないアパートの中を歩き回った夜だった
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