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独語学習記
8.カナダでのドイツ語保持努力時代(03)
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@ドイツ語と英語の二重生活
やっとアルゴイ言葉にも後ずさりしなくなりかけた頃、何とカナダに引っ越すことになってしまった。
英語学習記にも書いたように、最初の半年ほどは、ドイツ語と英語が混合してしまい、英語を話すことに恐怖を覚えただけではなく、ドイツ語の方まで何だかおかしくなっていた。しかし、夏場の多くの来客のおかげだろう、ドイツ語と英語のスイッチ切り替え練習がみっちりできた。(詳細を知りたい方は英語学習記6へ)
二重生活には慣れてきたものの、英語を聞いたり話したりする量の方が上回るにつれ、どうしてもドイツ語自体は停滞気味になってしまう。普段使わない単語を思い出すのに一苦労するのもめずらしくなくなった。
Aドイツ語保持努力
そこで、あまり苦しくなく、しかもある程度の効果が実感できる勉強方法はないかと考えてみた。(いつもの楽観思考)
×TV方面
うちではドイツ語放送を見ることはできない。そういえば何度かカナダ人向けのドイツ語会話番
組を見たが、旅行者向けの内容だったので、あまり参考にはなりそうになかった。
×ネット
ドイツ語サイトを読むこともあるが、ここでの生活だと利用できる時間が限られていて、落ち着
いて読むことができにくい。
×分厚い本や難しい本
基本的に何語であっても性に合わない。
×ドイツ語日記
ドイツ時代に一年間だけ書いたが再開する気力はない。
こんな怠慢で我が儘な私が選んだ勉強方法は次の二つだ。
◎ドイツの女性雑誌を入手
一時帰国時に購入したり、M氏の家族にためておいてもらったり、はたまたおみやげとして持っ
てきてもらったり、と、あらゆる入手方法をとって、とにかく集めた。ドイツにいたころも読んでは
いたが、興味のあるテーマだけ読み流したらアルトパピアー行きとなっていた。
カナダでは、よっぽどいやなテーマでない限り、少しずつ全ページを読むことにした。何と言っ
ても文章が難しくないし長くない。しかもいろいろな分野の記事があるわけでドイツ事情の
一端を知ったり、専門的用語なんかに触れるのにちょうど良い。私にはぴったりの読み物。
◎Raetzel
いわゆるクロスワードパズル。これもまた多くの分野(歴史・地理・宗教・音楽・民族・経済
・文化・外国語・・・)の問いがあり、頭の中で眠っているドイツ語単語をあちこち検索するの
が何とも心地よかったりする。
もちろん私の知識の範囲内で解決できない問題もたくさんあるから、独独辞書・百科事典・
地図なども登場させなければならなくなる。
Raetzelをやると、ちょっぴり探求欲と成就感を満足させてくれるのが刺激になるし、慣用的な
言葉や類義語を覚えるのにも適している。もっとも私のことだから、全ての単語が頭に残る
わけではなく、半分はすぐに忘れてしまうのだが。
私にとっての第一目的は、単語力を増やすこと自体ではなく、ドイツ語に浸ってドイツ語思考で物事を解決しようとする場を設定することである。
その意味ではお手軽なこの二つの方法は、他の人にもすすめたい。
Bドイツ語と英語の相互作用
ドイツに一時帰国したときに、ふと気づいた。以前よりもアルゴイ言葉がクリアーに耳に入ってくるではないか。英語圏での生活に浸りきった後、ドイツ語圏にもどるのが実は少々こわかった。ところが心配とは裏腹にスムーズに入っていくことができたのが不思議でしかたなかった。
この疑問が解決できたのは、再びカナダに舞い戻ってからだった。ドイツに行く時とは逆で、今度は英語圏にもどることに緊張感をおぼえた。ところが、これも何と言うことなくすんなりとなしえたのだ。
思い当たったのが、ほとんど忘れかけていた英語とドイツ語(アルファベット語?)の発音の共通性だ。英語圏でアルファベット音を聞き取る訓練をした結果、同時にドイツ語聞き取り力も向上したという思わぬ驚きである。
カナダでは、相手に聞き違いされがちなLとRやMとNなどを特に注意して発音するように努めてきた。(そうしないと伝わらない)
思えば、ドイツ語をしゃべる時にそこまで発音を意識したことは今までなかった。いわゆる「カタカナ発音」でしゃべっていたと思う。それに何の疑問も感じず安定していたところへ、英語圏での生活が一石を投じてくれたとも言えるだろうか。
英語のVolkshochschuleに通っていた時代、「しょせん英語とドイツ語は仲良しなのさ」と負け惜しみ半分にこぼした言葉の裏側に今まさに立っているのは、人生の皮肉かもしれない。
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