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行って来たところ:
宇宙ラーメン
 
 
 
 
マジで打ち上げ五秒前 
 
 
とうとう行って参りました。

知ってる人は知っている、鶴見の放つ劣化ウラン弾、
その名も「宇宙ラーメン」
新子安駅から歩いて五分。国道沿いにその店はあります。
外観は真っ青な壁に赤い看板。いきなりサイケだ。

のれんは掛かっているが電気が消えている。
休みか?そう思いながら中を覗く。

なんだこの凄まじい気は・・・。

長い戦いになりそうな予感。
「あっ、いらっしゃい」
新聞を読んでいた親父さん、私の気配に気付くとあわてて電気のスイッチオン。
蛍光灯に照らし出された店内、そこは、そう「宇宙の荒野」滅茶苦茶に散らかった客席。尋常ではない雰囲気。
机の上には新聞、よくわからない書類、使用済みクリネックス等々が散乱。とても営業する気があるとは思えない。

地球の物差しで測れない宇宙の掟。

無理矢理片したテーブルにつく。
が、客席が何か家畜臭い。気のせいか?辺りを見回す。

『・・・あれか』

匂いの素を店内奥に発見。
そこに鎮座していたもの、それは・・・、開封済みの

 

「生き生き肥料:牛ふん」

 

・・・まさか、これ隠し味じゃねーだろうな。
不安に駆られながらも壁に貼られたメニューをみる。
が、お目当ての宇宙ラーメンという文字はどこにも無い。

とまどっていると、親父さん
「ツァンメンがうちのおすすめ」
と声をかけてきた。
ここは親父さんを信じてツァンメンをオーダー。

待っている間にも親父さん、ひたすらしゃべり続ける。
「あと、水、水飲みなさい。健康になるから。その水はね、普通の水じゃないんだから。」
普通じゃない?異常な水なのか。
特許を取ったという謎の水。
店内奥の馬鹿でっかい光り輝くマシン水の製造器らしい。
飲んでみるが普通の水。

壁に貼られた「特許の水お分けします」の文字。
どうやら水はお持ち帰りができるらしい。しかし

200円100円→50円」

の表示が痛々しい。
平日半額さらに半額。
驚きの価格破壊。
ロッテリアが無理して追従しないことを願う。
親父さん、地球に健康を広めるために利益度外視の大奉仕。
さすが宇宙の使者。
彼のおかげで地球は守られている。

青と赤のサイケな外観


奥のでっかいステンレスが
「水マシーン」


マジで特許とってんのかよ!

料理は愛情!
ラーメンは水が命!
でも牛ふんは正直、勘弁なっ!

 
 
親父さんまだしゃべる。
「辛いの好きか?」
「ええ、ぼちぼち」
「じゃあ辛いのたくさん入れてあげる」
親切は止まらない。

会話もとぎれ、テレビに目を向ける。
「徹子の部屋」だ。
「今日のお客様は歌手の二葉あきこさん、88歳。
徹子先生、机一面に広げられたメモをみながらご紹介。
すかさず、あきこちゃんの一撃

「ふふ、この前私、29歳の子とエッチしちゃったんです。(はぁと)」

・・・たすけて〜。真っ昼間からの強烈パンチ。
さすがの徹子先生も動揺を隠しきれない。
充満する牛ふん臭と、あきこちゃんの毒気にめまいを覚えた頃、ようやくツァンメンが出来上がった。
が、親父さん厨房内から出ようとしない。
しょうがないのでカウンターまで取りに行く。
セルフサービスが宇宙の常識。

やっと手にした期待のブツ。

・・・何と言っていいものか、形容しがたい不思議な感じ。
スープからはココナツミルクの香りが。
麺は超激固麺。歯を丈夫に、トライデントシュガーレス。
それに、あれだけ『辛いの好きか?』と言っていた割に全然辛くない。
もうおいしい、まずいの域を超越しています。地球の尺度では評価不能。

ただ、食べてるとが滲んでくるのは気のせいかしら?

さっきから親父さん、じっとこちらを見つめています。
「おいしいか?」
親父さん、捨てられた子犬のような表情で聞く。
「あ、ええ。・・・おいしいです。」
「辛いか?」
「あ、いえ、丁度いいです」

満足げな親父さん。うぅ、親父さんのため、そして地球のために、残すことは許されない

 

負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと・・・

 

今日のヘビーローテーション。
頭の中で僕を励まし続ける大事マンブラザーズバンド。

やっとの思いで完食。
一回りも二回りも大きくなった自分に拍手。

 
 
お会計時にさっきから気になっていた事を尋ねてみる。
「あの、メニューにある一万円ラーメンってどんなのですかね?」

饒舌だった親父さんこちらの不意打ちに動揺したのかドモリながらの返答。
宇宙の辞書にアドリブと言う文字は無い。

「あっ、うん・・・うに、とか、いくら、とか・・・入ってて。」
「売れてます?」
「・・・うっ、うん。その、ボチボチ・・・かな。」

高級食材を無駄に入れ、贅沢の愚かさを地球人に教えている。

ありがとう、親父さん。

店を出る。国道をゆくトラック。
貼られたステッカーには「只今地球侵略下見中!」

 

なんだか悲しみが止まらない。

果てしなき宇宙の神秘。
そう、俺は広大な宇宙のちっぽけな
砂粒

親父さんあんたにゃかなわねぇ。


後日談・潜入隊二号N氏より:

彼女と二人で潜入し、ニラツァンメンとネギツァンメンをオーダー。
だが親父さんネギとニラ同じ鍋で同時に炒めるという

光速スピードクッキングを披露。

案の定、具は両方ごちゃ混ぜ
結局出てきたのはネギニラツァンメンが二つ。親父さんに問いただすと、

「いや、・・・二つは一緒だから・・・。(なにが?)」

スパイシーな答えが帰ってきたらしい!。
香ばしいね!親父さん。


追記:どうやら閉店してしまったようです。残念。

宇宙との交信に使われている
謎の文様が入った植木鉢
 
 
 
 
評価:★五つで満点!
神秘度 測定不能 「宇宙の無限の可能性」に敗北
健康度 測定不能 オヤジさんは健康そうだった。おれはますます不健康になった。
●▼@■度 測定不能 いやー、正直びっくりしましたよ。行かなきゃわからんよ。
  
総合評価 測定不能 ビッグバン。誰か「壱万円ラーメン」食べてくれ。本当にもう無理。勘弁。
 
 
 
 
  
 
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